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■将棋駒のお手入れ

　将棋駒は、材質で分けるとプラスチック製将棋駒・普及木駒・シャム黄楊将棋駒・本黄楊将棋駒の主に4種類があります。なお、高級な将棋駒では、盛上駒・彫埋駒という将棋駒がございます。将棋駒の材質と造りによって将棋駒のお手入れが違いますので、お客様に気持ちよく将棋対局をお楽しみいただけますよう、将棋駒のお手入れと保管について下記をご参照頂ければと存じます。

●プラスチック製将棋駒
　プラスチック製将棋駒のお手入れは基本的にメリヤスの肌着などでの空拭きになり、水拭きしてもかまいません。なお、プラスチック製将棋駒を椿油で磨いても効果はありません。

●普及木駒(白椿材・アオカ材・朴材などの安価な木駒)
　普及木駒(白椿材・アオカ材・朴材などの安価な木駒)のお手入れは原則として水拭きや石鹸・洗剤でのお手入れは厳禁です、カビ・シミ・変色の誘発や木質をもろくすることがありますので。基本的にメリヤスの肌着などでの空拭きになります。
　なお、普及木駒(白椿材・アオカ材・朴材などの安価な木駒)は木質がやや粗いので椿油で磨きますと極端な色合い変化・色むらなど生じることがありますので当店では普及木駒の椿油でのお手入れは推奨しておりません。

●シャム黄楊将棋駒
　シャム黄楊将棋駒のお手入れは原則として水拭きや石鹸・洗剤でのお手入れは厳禁です、カビ・シミ・変色の誘発や木質をもろくすることがありますので。基本的にメリヤスの肌着などでの空拭きになります。
　なお、シャム黄楊将棋駒は、少量の椿油で磨きますと味わい深い色合いになります。なお、椿油の大量のつけすぎは将棋駒の日焼け・極度の変色につながることもありますのでご注意ください。

●本黄楊将棋駒
　本黄楊将棋駒のお手入れは原則として水拭きや石鹸・洗剤でのお手入れは厳禁です、カビ・シミ・変色の誘発や木質をもろくすることがありますので。基本的にメリヤスの肌着などでの空拭きになります。
　なお、本黄楊将棋駒は、少量の椿油で磨きますと味わい深い色合いになります。なお、椿油の大量のつけすぎは将棋駒の日焼け・極度の変色につながることもありますのでご注意ください。

【将棋駒の保管について】
　将棋駒を裸で将棋盤の上に置きっぱなしにしたり、その他の場所にでも将棋駒を裸で出しっぱなしにしますと、将棋駒が蛍光灯焼けや日焼けをおこすことがあります。将棋対局をしない時は、通常は将棋駒は駒箱や駒袋に保管してください。

【将棋駒の空拭き】
　清潔なメリヤスの肌着などで将棋駒を磨きます。

【将棋駒の椿油でのお手入れ】
　清潔なメリヤスの肌着などに1〜2滴ほどの少量の椿油をしみこませて一枚一枚の将棋駒を磨きます。すべての将棋駒を椿油で磨き終わりましたら、長時間放置せずに、すぐに一枚一枚の将棋駒を別の清潔なメリヤスの肌着などで磨き、一枚一枚の駒に余分についている椿油を拭き取ってください。将棋駒に過度な椿油を付けて長時間放置しますと極端な変色や色むらが生じることがありますので。

※店長の経験では、一枚の将棋駒の各面をすべて磨いてから次の将棋駒を磨くのですが、一枚の駒を椿油で磨くときに駒の面を磨く順番があります。「駒の天面(字のある表面)→裏面(字のある裏面)→横側面→駒の頭→駒尻」の順番に一枚の将棋駒を磨きますと、駒の各面がより均等な色合いになります。駒の頭と駒尻は木口面になり、付けた椿油を極端に吸い込みますので 、駒の頭と駒尻を最後に磨くことで他の面よりも付ける椿油の量を少なめにするという意味合いです。



※盛上駒・彫埋駒は字(漆)の造り上、椿油でのお手入れはお薦めではありません。字(漆)と駒木地の間に椿油が入り込んで、稀に字(漆)の剥離につながることがありますので。

　→将碁屋椿油

　ささいなことではございますが、対局前に手を洗って清い気持ちで対局することも、将棋駒への気遣いになり、より集中して、より楽しい将棋対局につながるかと思います。

　将棋対局中は、局面を読み、ここぞという時に気合を込めて将棋駒を盤面に置くときはつい駒に強い心がこもるものです。お客様のご愛用の将棋駒を時折お手入れしていただき、将棋駒を奇麗に保ち、すがすがしい気持ちで将棋対局をよりいっそうお楽しみくださいませ。